埃をかぶった映画たち。それでも、僕らにとってはこんなにも新鮮だ
大須シネマで現在上映されている三作の映画。
テーマを付けてまとめるのが難しかったので、ざっくばらんに紹介します。
【殺しが静かにやってくる】
「俺はこの瞬間のためだけに、生き続けてきたのだろうか」
無口な殺し屋、サイレンスは相対す。自分を殺しにやってくる賞金稼ぎたち。
街には飢えた野党の集団が迫る。頼れるのは屑鉄。
火薬仕込みの凶器が一丁。
背中に伝わる女の体温が、彼の鼓動を奮い立たせる。
無口な殺し屋と、二枚舌の賞金稼ぎ。
対になったキャラクターが魅力的に映る。雄大な雪山を馬で駆け抜ける様は圧巻。
そして
衝撃のラスト。
こんな結末、マカロニウエスタンにあったっけ?
【続 荒野の用心棒】
…え?なんでガトリング持ってるの?これ西部劇だよね?
ポスターを観た人は、そう思うだろう。
ちょっと前にタランティーノ監督が「ジャンゴ 繋がれざる者」って映画をやったけど、あのジャンゴの元になったキャラクターが登場する本作。
舞台は南北戦争後のアメリカ。
メキシコに帰れないメキシコ軍と、レイシストのアメリカ野郎の対立に巻き込まれる主人公。
当時の価値観とか決まり事が新鮮で面白い。
クールでキザなチョイ悪男、ジャンゴは、世界で一番正しいガトリング使用法を教えてくれる。
登場人物がみんなちょっと馬鹿で、どんどん展開していくストーリーにアドレナリンがグワッと出てくる。

【ざくろの色】
中世の宗教画が命を宿して動き出したようなこの作品。
一人の詩人の生涯が、強烈に抽象化されたパントマイムと詩の朗読で語られる。
鳴り響く聖歌、首を切られる山羊たち、極彩色の人間たち、虹色の舞踏。
はっきり言って、分からない。
でも、わからなくても大丈夫。
とろけるように優美で洗練された一挙手一投足は神への祈りに似て、未知の宗教儀式を見ているようだ。
それとも、理解したい?
ならば神経を研ぎ澄ませ。身体表現、衣装、小道具、物語はモチーフに変換され、一秒の中で語られている。
ちなみに僕の推しは「ざくろの色」。前代未聞の映像体験ができたから。
最近、未知を味わっていたか?
適当に心地の良い景色だけを視界に入れて幸福になった気でいるんじゃないか?
「ざくろの色」で登場する幾何学模様。
古代人は、その模様を無限に続くかのように反復することで、宇宙の広がりを表したという。
宇宙の広大に対し、僕らはあまりにも矮小だ。
全然意味のわからないものを頭に流し込めば、それに気付くことができる。
さあ、行こう。
無限の彼方とはいかないが、少しでも先の座標へ。
最初は近くからでいい。
「ざくろの色」を見た僕は、あの幾何学文模様の扉を開けて、未踏のカフェに行こうと思う。
その座標にあるのはきっと、珈琲だけでは無いのだ。
---
文章:ときおたろうまる
編集:編成担当
---
12月7日~13日
11:30~「続・荒野の用心棒」
13:40~「殺しが静かにやってくる」
16:00~「ざくろの色」
※12月11日のみ「ざくろの色」は19:10~上映(16:00ではありません)
【大須シネマ 通常上映時】
☆上映10分前になりましたら、チケットに記載の番号順にお呼び致します。
お呼びした時点で劇場内にいらっしゃらない場合は、次の番号をお呼びすることがございます。
予めご了承ください。
☆席は自由席です。
※チケット代:1,400円
※館内はスクリーンのある部屋、ロビー、受付全部常時換気
※上映毎座席消毒
※座席前後左右空け
演目・イベントによって飲食可否変更し、座席数の調整を致します。
予めご了承ください。
----------------------------------------------
大須シネマ(席数42)※コロナ対策でしばらく席数半分に致します
営業時間:11:00~チケット販売開始
※映画により営業時間の変更あります(年中無休)
劇場:名古屋市中区大須3-27-12
電話:052-253-5815
※上映開始前は電話に出られないことがあります。
※ブログコメントにはお答えできないこともあります。
予めご了承ください。
ホームページ:http://www.osucinema.com/
Twitter:https://twitter.com/osucinema
Instagram:https://www.instagram.com/osucinema/
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テーマを付けてまとめるのが難しかったので、ざっくばらんに紹介します。
【殺しが静かにやってくる】
「俺はこの瞬間のためだけに、生き続けてきたのだろうか」
無口な殺し屋、サイレンスは相対す。自分を殺しにやってくる賞金稼ぎたち。
街には飢えた野党の集団が迫る。頼れるのは屑鉄。
火薬仕込みの凶器が一丁。
背中に伝わる女の体温が、彼の鼓動を奮い立たせる。
無口な殺し屋と、二枚舌の賞金稼ぎ。
対になったキャラクターが魅力的に映る。雄大な雪山を馬で駆け抜ける様は圧巻。
そして
衝撃のラスト。
こんな結末、マカロニウエスタンにあったっけ?
【続 荒野の用心棒】
…え?なんでガトリング持ってるの?これ西部劇だよね?
ポスターを観た人は、そう思うだろう。
ちょっと前にタランティーノ監督が「ジャンゴ 繋がれざる者」って映画をやったけど、あのジャンゴの元になったキャラクターが登場する本作。
舞台は南北戦争後のアメリカ。
メキシコに帰れないメキシコ軍と、レイシストのアメリカ野郎の対立に巻き込まれる主人公。
当時の価値観とか決まり事が新鮮で面白い。
クールでキザなチョイ悪男、ジャンゴは、世界で一番正しいガトリング使用法を教えてくれる。
登場人物がみんなちょっと馬鹿で、どんどん展開していくストーリーにアドレナリンがグワッと出てくる。

【ざくろの色】
中世の宗教画が命を宿して動き出したようなこの作品。
一人の詩人の生涯が、強烈に抽象化されたパントマイムと詩の朗読で語られる。
鳴り響く聖歌、首を切られる山羊たち、極彩色の人間たち、虹色の舞踏。
はっきり言って、分からない。
でも、わからなくても大丈夫。
とろけるように優美で洗練された一挙手一投足は神への祈りに似て、未知の宗教儀式を見ているようだ。
それとも、理解したい?
ならば神経を研ぎ澄ませ。身体表現、衣装、小道具、物語はモチーフに変換され、一秒の中で語られている。
ちなみに僕の推しは「ざくろの色」。前代未聞の映像体験ができたから。
最近、未知を味わっていたか?
適当に心地の良い景色だけを視界に入れて幸福になった気でいるんじゃないか?
「ざくろの色」で登場する幾何学模様。
古代人は、その模様を無限に続くかのように反復することで、宇宙の広がりを表したという。
宇宙の広大に対し、僕らはあまりにも矮小だ。
全然意味のわからないものを頭に流し込めば、それに気付くことができる。
さあ、行こう。
無限の彼方とはいかないが、少しでも先の座標へ。
最初は近くからでいい。
「ざくろの色」を見た僕は、あの幾何学文模様の扉を開けて、未踏のカフェに行こうと思う。
その座標にあるのはきっと、珈琲だけでは無いのだ。
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文章:ときおたろうまる
編集:編成担当
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12月7日~13日
11:30~「続・荒野の用心棒」
13:40~「殺しが静かにやってくる」
16:00~「ざくろの色」
※12月11日のみ「ざくろの色」は19:10~上映(16:00ではありません)
【大須シネマ 通常上映時】
☆上映10分前になりましたら、チケットに記載の番号順にお呼び致します。
お呼びした時点で劇場内にいらっしゃらない場合は、次の番号をお呼びすることがございます。
予めご了承ください。
☆席は自由席です。
※チケット代:1,400円
※館内はスクリーンのある部屋、ロビー、受付全部常時換気
※上映毎座席消毒
※座席前後左右空け
演目・イベントによって飲食可否変更し、座席数の調整を致します。
予めご了承ください。
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大須シネマ(席数42)※コロナ対策でしばらく席数半分に致します
営業時間:11:00~チケット販売開始
※映画により営業時間の変更あります(年中無休)
劇場:名古屋市中区大須3-27-12
電話:052-253-5815
※上映開始前は電話に出られないことがあります。
※ブログコメントにはお答えできないこともあります。
予めご了承ください。
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